空き家が売れない理由は?レベル別分析法

空き家を売りに出しているのですが、全然売れないです!

このような相談もよく受けます。しかし売れないといっても、いろいろなレベルがあります。レベル1、不動産業者に売れないと断言されて引き受けてくれない。レベル2、当初設定売価では売れない。

レベル1ではそもそも物件の市場性がない、どんな場合かというと、過疎地などで辺鄙なところで、ほとんど人が住んでいない、利用価値がないと思われる物件、このような場合は、別の機会にお話しますが、相続放棄や相続税の物納なども検討すべきでしょう、参考「売れない時の、相続放棄、物納、迷惑相続?思わぬ落とし穴もあります。

また先日お話したように、市町村などの行政に相談するのも一つです、なんらかの支援をもらえる可能性もあります。参考「取引事例が少なく不動産業者も引き受けてくれない、空き家の売却はどうすれば?」。

レベル2は、ある程度市場性があり、値段いかんでは処分できる場合です。単純に価格を下げてでも売却できるのであれば、売却した方がいいです。今後はますます空き家が増えて売却希望物件が増えてきます。今が一番売却競争ではライバルが少ないという状況になります。売却するなら「今でしょ!」売却物件が増えれば、ますます売却相場は下がってしまいます。

マクロの視点から言えば、日本は人口が減り世帯数が減少して行くのですから、ますます空き家が増加するのは目に見えています。不動産価格は一部の人気エリアを除いて値下がりの可能性が高いです。売却の機会を逸しないように注意が必要です。

しかし売る側(相続人)の事情で、売りたくても売れない場合もあります。相続などで不動産が共有になっている場合は、それぞれの遺産額の分配にも影響し、またローンの借入が残っている場合、返済をどうするかも決めなければなりません。こうなると買主がいても物件が塩漬けになってしまう場合があります。

私への相談でも、兄弟で両親の実家を相続することになり、売却してローンが一部残ったものを返却したのち、兄弟で平等にお金で分配することになり、お兄さんが主導で、売却を進めていました。

ところが、当社想定した金額では売れず、購入申込が入った金額での売却を弟妹に打診したところ、弟さんはそれは安く売りすぎだ!もっと高く売れるはずだと言い始めて、お兄さんも、売却について手を煩わすのが嫌になってしまいそのまま物件は塩漬けで現在空き家のまま放置されています。

このような相続問題で空き家になっている物件も年々増加しています。値段はともかく購入希望者のあるうちに売却しないと、時間がたつほどに売りにくく、この情勢ではますます価格も下がっていくと思われます。

売却の決断はしっかりと、でないと売り損ねることもあると思ったほうがいいです。

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