不動産の情報弱者は、プロの美味しいカモになる!

私は、何度も不動産業者に任せっきりで売却して、自分が大損をしているのに、全く気づかず感謝すらして、ホイホイ手数料を払っている「お人好し」さんを見てきました。

そんな話を私が講演で話をしていると、懇親会の時、森田(仮称)さんは、実際に自分の友人も被害にあったことを教えてくれました。その方は依頼した不動産業者に結局買い取ってもらったのですが、3ヶ月後には、その業者はリフォーム後一千万円以上高い値段で売り出して、すぐに販売してしまったようです。

私はその業者名を聞いて納得しました。その業者は不動産買取売却がメインの会社で、不動産の売買仲介はほとんどしていません、どうやら売買仲介は適当にして、売れないで困った時に安く買い取ろうという算段だったようです。まさに目論み通りその業者の術中にはまってしまっていた感じです。

そこで森田さんは、自分の物件を売る時には、こんな目に会いたくないのでどうしたらいいのか?相談されました。「そもそも業者に任せ放しにしない!」ことですとはっきり云いました。私は、以前のブログでも「不動産売買相場も業者に頼らず素人でも簡単に調べられる!」で書きましたが、業者でなくても相場はある程度調べられます。業者は査定するにあたって色々と高度な技術で調査して結果を出しているとかもったいをつけていますが、所詮売買は市場価格で決まります。どんなに優秀な査定方法であっても、結局市場性のない売れない価格設定やとんでもない安い価格設定を提示されれば、損をするのは所有者ばかりです。少なくとも自分で物件の不動産の市場価格は調べておくべきです。こんなことは簡単に調べられます。このような情報収集をしないまま、業者のいいなりの査定に甘んじていると、まさにいい鴨がネギを背負ってやってきたようなものです。それはそれは美味しいお金になるカモさんです。

このように、今や携帯一つで素人でもかなりの情報収集ができる時代に、業者の言いなりになることは、世間で一般に言われている、情報弱者(information poor)です。これはIT用語として使われることが多いですが、不動産に関する情報弱者なってしまうと、あなたは桁違いの損失を受けます。一瞬で手取りで何百万円の差がついてしまいます。調べるのはほんのちょっとした手間だけです、それを惜しんでみすみす損をしている方が多いのですがそんな被害に遭っていることさえ気づかない有様です。

森田さんには後日談があります。森田さんの物件は中古市場も活発な取引がある地域で人気のエリアでした。その場では建物は実際に見ていませんので同じ築年数に近い下からの推定価格しか出せませんでしたが、ある程度売却価格の想定はできました。

その数字を頭に入れて、物件近隣の数社の業者に売却の相談をしました。見事に数社とも違う査定金額で、査定価格の高いところと低いところでは、300万円以上の差が出てきました。この金額差に森田さんも驚いていました。

そこで、私はもう一つのアドバイスをしました、高い査定金額の業者は、大手の不動産業者でした、この業者は最初に高い査定をつけて仕事を取り、後日に査定価格を下げて売却させるタイプの業者なので注意することと、最低価格を出した業者は、地元の買取売買専門の業者であまり仲介は強くないことを話しました。結局森田さんは業者を一社に絞らずに全ての業者に依頼して、なんと偶然ですが、私と森田さんで調べた推定価格にほぼぴったりの価格で買い付けが入り売却できました。

いろいろな業者がそれぞれにたいそうにご立派な価格査定書を出してきましたが、結局売れたのは、私と森田さんが推計した金額でした。どんなにご立派な価格査定より、不動産のポータルサイトから調べた、他の売買物件と比較対象しながら決めた、市場売買価格が一番正確でした。

私は、ユーザー目線で考えれば当然だと思いました。結局不動産購入を検討している方はある程度事前に、下記のようなポータルサイトで物件を調査していますので、その中での比較検討であり、単体の不動産物件の査定から決まるものではないと思っているからです。

 ( https://suumo.jp )

( https://www.homes.co.jp )

  ( https://www.athome.co.jp )

 

 

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